My roll on the show: CG Supervisor
- Suping cross department activities
- Shot lighting
- software -
Maya (VRay), Mari, Nuke
Production credits:
CLIENT : Cadillac
PRODUCT : CT6
AD AGENCY :
Director : Joseph Kosinski
ANIMATION & VISUAL EFFECTS: Digital Domain, 3.0 Inc.
今回はCGスーパーバイザーとして参加したキャディラックのコマーシャルです。デジタル・ドメインのコマーシャル部門において、CGスーパーバイザーの主な仕事は、仕事の技術的な制作方針を決定、スケジュールやアーティストの配置をプロデューサーとともに決定することです。CGスーパーバイザーは、基本的にモデリングからコンポジットまでの、実作業全体に責任を持ちます。各部署のリードアーティストと連携して、アセットやエレメントが滞りなく流れるように気を配ります。VFXスーパーバイザーやクライアントの要求するクオリティレベルまでプロジェクトを引き上げることに対する責任を持ちますが、リード職のように実際に作業をする必要はありません。
僕は普段の仕事ではリード・アーティストとして働くことが多いのですが、スーパーバイザーとしてプロジェクトをまとめようとする場合、要は僕の代わり、普段僕がやっている実作業を代わりにこなしてくれるリード・アーティストが必要になるわけです。上司から「新しいことに挑戦したければ、君のリプレイスメント(代わり)を育てなければならない。」と口酸っぱく言われているにも関わらず、これが遅々として進みません。理由ははっきりしていて、僕が作業をやりたがってしまうからです(苦笑)。日本のCMくらいの分量であれば、多くの場合でスーパーバイザー業もアーティスト業も兼任することが出来たんですが、今となっては不可能です。今現在、僕は2017年公開の美女と野獣の制作中ですが、どんどん大きくなる作業の規模に対して、自分の本当にやりたいことをきちんと見つめ直す時期に来ているんだと感じますね。
さて、肝心の実作業の内容ですが、ほぼフルCGのカットばかりになりました。車の外装は、撮影時に劇車がまだ完成していなかったため、別の車を撮影して、後で全てCGに置き換えています。内装はもちろん、CGの車のパーツが出てくるカットは背景も全てCGです。撮影時にはまだCGの作業内容が決まっていなかったので、カメラを自由にCG内で動かせるようにするためには、背景までCGで作ってしまった方が都合が良かったからです。NYの街並みを大量に写真撮影し、マットペイントとCGを組み合わせて背景を作成し、CADデータから起こした車のCGアニメーションとともにVRayでレンダリングしました。